最初の発案のきっかけは、私と演奏でも共演する、雅楽
の和笛プレーヤーであり、身体操作の研究家の友人でも
ある、出口煌玲氏の何気ない発想から始まりました。

「中国武術の形意拳の訓練の中で使われる球体を
　体の中に入れてみたらどうだろう？」

中国拳法や気功法のトレーニングの中には、身体の外側
に球体をイメージするものが存在しますが、体内に入れる
という発想はありません。出口氏は、６個のバルーンを
ボディーの内側に入れて、それを動かすことによりストレ
ッチングに使用していました。
しかし、氏はそのころ体外の球体を使うトレーニングの方
を主体としており、体内バルーンは、出口氏の数ある身体
操作トレーニングの中の、球体を使うトレーニングのバリ
エーションの一つとして、補助的に使用されていたのに過
ぎませんでした。


私は、体内バルーンに直感的に、そこに非常に深い真理を
感じとりました。そして、出口氏の了解の元、体内バルー
ンを使ったトレーニングの研究に着手したのでした。

　　　　　　　　

９年の間、練ってきたメソッドは、当初の発想からは、
随分違う物に発展し、洗練されたものとなってきました。
私の最初の直観は、まさに正しいものであり、あらゆる
ジャンルの方々のもつ疑問をクリアに出来るだけの、非常
に深い宇宙観を伴うメソッドと確信しています。しかし
出口氏の最初の発想が無ければ、今日のバルーン・メソッ
ドも存在していません。大変素晴らしいヒラメキを提示
してくれた出口煌玲氏に、本当に深く感謝しております。

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